3/4サイズのバイオリンと弓がず〜っとほったらかしだったけど
もうすぐ小学校6年生の女の子がバイオリンを始めるのに貸し出しをするからと
メンテナンスの依頼が来ました
弓がね
何にも巻いていません
じゃあ弓から始めますか
貝スライド(貝模様のプラスチック)を外すと
やっぱりクサビ無しタイプ
半月リングのクサビはガッツリ接着してあります
うわぁ取るのん大変だわ
なるべく黒いフロッグ部分は傷つけないように
でも接着剤はしっかり綺麗に除去します
半月リングや他の金属パーツは錆ていて
光沢は皆無です
せっかく初めてバイオリンに触れるのだから
綺麗にしておきましょう
汚い楽器だとガッカリだもんね
弓の木の部分も松脂がすごくこびりついているので全て除去してクリーニング
丁寧に楽器を扱う
これも楽器を大事にする大切な教育です
金属パーツを磨き終えたら
ラッピングを巻きます
今回は重くならないように銀糸
光沢がピカピカ綺麗な高級糸です
巻くのんって隙間が開いちゃダメだから
神経使うし 糸をしっかりと押さえおかなきゃいけないので指の筋肉がかなり疲労します
途中でやめられないので最後まで一気にやってしまいます
そして緩み止めのコーティングをして乾かします
さてお次は巻き革
先ずは寸法を測って切り出します
今回は指当たりの柔らかい牛革
綺麗に貼り付ける為には4辺全てを極力薄くすいておかなければいけません
革の厚みも調整しておきますよ
準備が出来たら接着
タコ糸をぐるぐる巻いてしっかり接着します
これでやっと弓としての体裁が整いました
さてようやく毛替え
毛を選別して糸で縛り
フロッグの溝にはめ込みます
クサビ作らなくていいから便利と言えば便利
人類の知恵ですなぁ
そして貝スライド(貝模様のプラスチック)を戻します
次回やる人の事も考えてスライドの滑りも良くしておきます
ヘッドのクサビは初めから付いている
プラスチッククサビを再利用
新しく作ってもいいんだけど
使えるし問題無いのでそのまま使用しました
これで弓が綺麗に生まれ変わりました
さてお次は本体
弦とパーツを全て外します
ペグはギシギシ
これでは使いにくくてしょうがないです
掃除とペグコンポジションで動きを良くしておきます
本体も綺麗にクリーニング
ケースの中もホコリやゴミがあるので綺麗にしておきましょう
これで綺麗になりました
初めてバイオリンに触れる感動を少しでもたくさん味わって
バイオリンや音楽の好きな子になってくれると
うれしいなぁ