さて、今回は
とある仕事仲間からの御依頼で
とある学校の楽器をメンテナンスして欲しいとの事
持って来たのが弦楽四重奏分
つまり
バイオリン×2
チェロ
この4挺です
それぞれ症状は違うけど
時間がかかりそうです
西日本医科学生オーケストラの合宿がもうすぐ始まるので頑張って仕上げ無いといけません
先ずはバイオリン1台目
全部パーツを外してクリーニングした後
魂柱が転がっているので
エンドピン穴からしっかりと確認して
立てます
ペグの装飾の黒リングも外れているので
接着し直しです
このリングが外れているとビリビリ異音がしますよ
もう一つのバイオリンも全てクリーニングして
こちらは指板が外れています
その他もメンテナンスして本体は完成
ケースからほつれた糸が出まくっていて
チャックが動きません
こちらもちゃんと動くように補修
さてビオラ
こちらはD線のペグが折れています
クリーニング等を終えて
ペグ穴が良くないので調整して
大型鉛筆削りみたいな道具で穴に合う様に慎重に削ります
はみ出る余分な部分はカットして
そのままでは滑りが悪いので
茶色の口紅みたいなペグコンポジションを塗ります
そしてちゃんと穴と合っているかをチェック
2ヶ所光っているのがお分かりでしょうか?
穴と合っていなかったら片一方しか光りません
そうなると摩擦力が減って緩みやすくなります
次は弦を入れる穴を開けます
割れない様に慎重に、丁寧に開けます
そしてビオラも完成
最後にチェロです
これはエンドピン
ストッパーが無いので
このままでは本体に入ってしまう恐れがあります
そうなると大変です
なのでストッパーを製作
ついでにゴムキャップもつけておきます
ゴムキャップをしないとすぐに先が丸く削れてしまいます
こちらも魂柱が転がっていてありません
なので魂柱を拾う道具で中から出して
ちゃんとした場所に立てます
チェロもクリーニングとかいろいろやって完了
ケースは破れているので
お裁縫です
楽器職人がやる事では無いのかもしれませんが
やっぱりちゃんとしてあげたいので
出来る事はやってあげます
そしてチェロもケースも出来上がり
さて、本体は終わったので次は弓です
2本あるのですが2本とも状態が悪い
2本とも巻き革が無いので
作って巻き直しておきます
パーツもずいぶん汚れているので
磨いて綺麗にしておきます
弓先のチップは半分飛んで無くなっています
なのでチップも作って接着
接着できたら毛束を入れる穴を開けます
こちらも巻き革か無いので新しく巻き直して
弓2本が完了
以上大雑把にですが弦楽四重奏のメンテナンス完了のレポートでした
これでまた楽しく、良い音を奏でて欲しいなあと思いながら一生懸命作業しました
さぁ次は西日本医科学生オーケストラの合宿指導を頑張ろう
西日本医科学生オーケストラフェスティバルってこんな所です
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トレーナーって所に僕がいますよ