F字孔のデザインができたので
次は穴を開けて彫っていく作業です
先ずはいつも開けやすい部分から開けて行きます
別にどこから始めても大丈夫ですよ
ここら辺までは木目と平行に近いので彫りやすいですよ
そうして上下の丸い部分以外が開くと
こんな感じ
なんだかちょっと情け無いお顔になりました
さてここからが難しい所
丸い部分です
ドリルで穴をとりあえず開ける人も多いですが
僕はいつも彫刻刀で彫って行きます
ちょっと貫通した所
ここで気をつけ無いと裏側がパリッと割れます
ドリルで貫通させる場合も割れるので
慎重にしないといけません
僕は怖がりなので彫刻刀で慎重に彫ります
穴が開いても気が抜けません
この部分を分離するのもなかなか気を使います
そうして気をすり減らしながら
なんとか形になりました
丸い部分の内側の出っ張りなんかも
木目に沿ってすぐに欠けるので
無事に終わったらホッとします
裏側も割れていません
箱になると見えない部分なので
割れている楽器も結構ありますよ
これでF字孔らしい形になりましたね
でもこれではまだF字孔では無くて
S字孔なんですよ
内側も割れずにちゃんとS字孔になっています
このF字孔の彫り方は職人さんによって考え方がいろいろありまして
板に対して直角に彫る方や
前から見た時にF字孔が綺麗に見えるように
斜めに彫る方などちょっとした違いがあります
さて彫刻刀などでの作業はこのあたりまでです
次はデザインのラインに沿うように
仕上げをしていきますよ